福祉タクシー許可
福祉タクシー、介護タクシーを始めるときに必要なのが、一般乗用旅客自動車運送事業(福祉輸送事業限定)経営許可です。
一般的にタクシー許可のハードルは高いですが、
この許可は福祉に限定されているため要件が緩和されます。
許可をとろうと要件等を調べたり、必要なことを考えたりするだけで相当な時間がかかります。
行政書士おおひら事務所では営業許可申請を代行しており、
法定試験問題のご提供から許可後の届けまでフォロー致します。
下記長文ですので、もしよろしければ説明に伺います。(宮崎県日南市・串間市)
福祉輸送サービスの範囲〜旅客について
福祉輸送サービスの対象となる旅客の範囲は次の5つの要介護者等になります。
@身体障害者手帳の交付を受けている方
A要介護認定を受けている方
B要支援認定を受けている方
C@〜Bの方以外で、障害のため単独移動が困難なものであって、単独でタクシーその他の公共交通機関を利用することが困難な方
D消防機関等を介して、患者等搬送事業者による搬送サービスの提供を受ける患者の方
(救急車を使うほどの緊急性がない患者の方)
※一部分かりやすい表現に書きかえておりますので、詳しくは審査基準をご確認ください。
実際に乗車する旅客は
@〜Dの方 + その付添人 に限るとあります。
営業区域
原則として県単位になります。
たとえば、宮崎県で営業許可を取得すると、下記のイメージです。
乗車・降車が宮崎県→OK
乗車が宮崎県・降車が他県→OK
乗車が他県・降車が宮崎県→OK
乗車・降車が他県→九州運輸局長が隣接都道府県で適当と認める場合はOKだが、ハードルが高い(知性的要因・経済事情等で同一地域と認められる理由が必要です)
要件について
許可をとるためには、次の要件を満たす必要があります。
@事業開始資金
A営業所・車庫等の場所
B運転手1人以上
C運行管理者(4台までは不要)
D整備管理者(4台までは不要)
E普通車の乗用自動車1台以上
F役員(個人は本人)が法令試験に受かること
@事業開始資金
事業開始資金は、車を持っているか、人を何人雇うかなどの条件で大きく変わります。おおよその目安は100万円〜300万円になってくると言われています。
許可申請時に預金口座に必要資金以上の残高証明が必要で、
役員が法令試験に受かると任意日の残高証明(2回目)を求められます。
予め引き落としなどで資金が低下しないように、新規口座を作った方が無難です。
銀行等からの資金調達をお考えの場合は、前もってタイミング等を相談しておきましょう。
A営業所・車庫等の場所
営業所・休憩所が必要です。
面積要件はありません。
車庫は導入する貨物自動車の大きさにもよりますが、全部車庫に入って、整備できる面積が必要です。
車庫の全面道路が国道以外の場合は幅員証明が必要です。
市町村道→管轄の市町村に問い合わせ
県道→県の土木事務所に問い合わせ
検討段階での確認をおすすめしています。
また、予定地が農地や市街化調整区域の場合は申請がより難航します。予め調査することをおすすめしています。
B運転手1人以上
普通2種免許が必要です。(大型中型2種免許でも可)
C運行管理者
保有車両4両まででしたら、選任不要で、ドライバーとの兼選可能です。
5両以上のときは旅客の運行管理者試験を合格した運行管理者などを選任します。(ドライバー兼任不可、整備管理者兼任可)
D整備管理者
保有車両4両まででしたら、選任不要です。
5両以上のときは整備管理者の選任要件に従い選任します。(ドライバー兼任可、ドライバーではないときは運行管理者兼任可)
E普通車の乗用自動車1台以上
事業用に利用できる乗用自動車であることを念頭に、
A福祉自動車の場合B福祉自動車以外の一般車両のいずれか1台以上必要です。
A福祉自動車の場合
車検証に「車いす移動車」または「身体障害者輸送車」などが記載されてたり、乗降を容易にするための装置(リフトやスロープ、回転シート、リフトアップシートなど)を備えた車が該当するのですが、運輸支局に車検証を見てもらい、福祉自動車に該当するか確認したほうが無難です。
B福祉自動車以外の一般車両
福祉自動車以外の場合、乗務員(ドライバー)に(1)〜(4)いずれかの資格要件が追加されます。
(1)ケア輸送サービス従事者研修を修了していること
(2)介護福祉士資格
(3)訪問介護士資格
(4)居宅介護従事者資格
A及びBどちらでも言えることですが、
自己所有の場合、
他人所有で貸借している場合、
購入予定の場合、
購入したが名義変更前の場合など、
所有状況に応じて資金計画に考慮が必要になります。
申請時の状況をお知らせください。
F役員(個人は本人)が法令試験に受かること
九州運輸支局管内は過去問題の公表をしておりません。
別エリアの過去問題で対応が可能です。
法令試験は申請書提出後、補正完了して、日程調整の連絡があります。
試験時間 ・・・50分
問題数・合格点・・・30問中24問(8割)以上正解で合格
試験会場 ・・・提出した運輸支局
一般貨物自動車運送事業営業許可申請の流れ
許可基準の調整・確認
↓
事業計画の作成
↓
許可申請書類の作成
↓
宮崎運輸支局に提出
↓
補正
↓
役員 法令試験
合格
↓
許可
↓
その後緑ナンバーの登録、営業開始届など多くの事務処理があります。
状況により、営業開始までのスケジュールが変わってきますので、お気軽にお問合せください。