行政書士おおひら事務所

相続財産調査 不動産編   日南・串間でご相談なら行政書士おおひら事務所

今回は不動産の調査方法について書きたいと思います。

 

 

不動産ってなに?

 

不動産とは民法第86条1項で「土地及びその定着物は、不動産とする。」と定義されています。

 

定着物は、建物、立木、移動困難な庭石などがあり、その他工場に設置された重機械も定着物になる可能性があります。

 

ひとことで不動産といってもいろいろなものがあります。

 

土地・・・宅地・農地・山林など

 

建物・・・自宅建物、賃貸の建物、住んでないけど持っている建物など

 

どうやって調べるの?

 

 

@不動産登記簿、登記事項証明書

 

被相続人の所有不動産が分かっているときは、法務局で登記事項証明書を取得します。

 

登記簿は1筆の土地、1個の建物ごとに編成されています。
見た目には1つの土地でも分筆されている可能性がありますので、取得した時の書類等で確認しましょう。
また、普段使っている「住居表示」と登記に使われる「地番」は違いますので、
わからないときは、登記所に備え付けられている地図で確認しましょう(ただし有料です)

 

登記簿の記載内容

 

登記簿には表題部と権利部があります。

 

表題部には、土地・建物の不動産番号、地図番号、地積、種類、構造など、物理的現況が記載されてます。

 

権利部には、さらに甲区と乙区があります。

 

権利部甲区には所有権所有者が記載されています。
共有者がいる場合、ここに書いてあるので確認しましょう。

 

権利部乙区には所有権以外の権利(地上権、永小作権、地役権、先取特権、質権、抵当権、賃借権、砕石権)に関する事項が記載されています。
一番多いのは抵当権ではなかろうかと思います。
住宅ローン等の借り入れをする際に、不動産を抵当にいれることは多くあります。
のちのち消極財産を調査するときに、記載してある抵当権者にまだ借入残高があるか確認が必要です。

 

どこでとるの?

 

日南市・串間市であれば宮崎地方法務局 日南支局で取得できます。

 

A名寄帳

 

名寄帳は土地名寄帳や家屋名寄帳とも言い、
市区町村がその市区町村内の土地および家屋について、固定資産税課税台帳に基づいて作成するものです。

 

被相続人が所有する土地・建物の一覧が記載されているので、土地・建物ごとに@登記事項証明書を取得して確認しましょう。

 

ただしこの名寄帳は市区町村ごとなので、被相続人が住所以外の市区町村に不動産をもっているときは、その不動産の市区町村で名寄帳を取得しましょう。

 

また、固定資産の課税標準額が免税点未満(土地30万円・家屋20万円)の不動産は相続のときに名義変更をせずに、ゆくゆく所有者不明になる可能性があるそうです。
名寄帳に反映されていない場合もあるそうです。
そうなったら調査は困難になっていきます。

 

そうならないように、生前に調査して、
土地・建物は普段から管理したほうがいいですね。

 

 

また、
・名義が祖父になったまま
・法人名義になっていた
などの可能性もありますので、不明な不動産がありそうなときには被相続人が相続した可能性がある方まで遡って調べます。

 

 

 

不動産の評価額について

 

相続するときに、不動産の評価額が必要です。その算出方法は、

 

土地については
宅地・・・路線価方式(線価が定められていない地域については、倍率方式)
宅地以外の土地・・・倍率方式(固定資産評価額×地域の評価倍率)

 

※日南市のなかでも路線価が設定されていないところも多く、南郷町は設定がありません。

 

建物・・・固定資産評価額そのまま

 

 

 

 

その他のケース

 

下記のケースはまた別で記事を書きたいと思います。

 

被相続人が賃貸物件のオーナーだったとき
被相続人が賃貸物件の借主だったとき
海外に所有不動産があるとき

 

 

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